プロでも間違える!紛らわしい「適合証明書」の違いと住宅ローン控除の適用可否を徹底解説
最近、新築マンションの価格高騰により購入をためらう人が増えています。
その影響で、価格が手ごろでリノベーションの自由度が高い「中古マンション」が人気です。

特に、リノベーション済み物件を探す人や、自分でリフォームする目的で中古物件を選ぶ人が増えています。

しかし、中古マンション購入時に気になるのが 「住宅ローン控除が適用されるのか?」という点です。
また、「フラット35が利用できるのか?」も重要なポイントになります。

ただ、ネットの情報だけではよく分からず、不動産業者に問い合わせると営業されそうで気が引ける…そんな方のために、この記事では 「住宅ローン控除」「フラット35」の適用可否を判断するための重要なポイントを分かりやすく解説します!

住宅ローン控除の適用要件とは?

住宅ローン控除(正式名称:住宅借入金等特別控除)は、一定の条件を満たす住宅を購入した場合、年末の住宅ローン残高に応じて所得税や住民税の控除を受けられる制度です。

適用条件の詳細は国税庁の公式サイトに掲載されていますが、ここでは特に重要なポイントをピックアップして解説します。
  1. 床面積50㎡以上(登記簿上)
  2. 昭和57年1月1日以降に建築
  3. 耐震基準を満たしていること
この3つの条件を 1→2→3の順番でチェック してください。
  • 1がNGなら即アウト(住宅ローン控除の対象外)
  • 2がNGでも3がOKなら適用可能
つまり、 1と2がOK、または1と3がOKなら適用可能ということになります。

住宅の床面積50㎡以上とは? 壁芯面積と公簿面積の違いに注意!

中古マンションを購入する際、広告に記載されている床面積をそのまま信用してはいけません。多くのマンション広告では 「壁芯面積」(壁の中心から測った面積)が記載されていますが、住宅ローン控除の要件である 「50㎡以上」「公簿面積」(壁の内側から測る面積)で計算されます。

壁芯面積 > 公簿面積となるため、広告で壁芯面積がちょうど50㎡の物件はNGです。

では、どのくらいの壁芯面積があれば公簿面積50㎡を満たすのでしょうか?
  • 53㎡以上あれば公簿面積50㎡を満たす可能性が高い
  • 55㎡以上ならほぼ確実にOK
  • 51~52㎡は微妙なライン
確実に住宅ローン控除を受けるためには、不動産会社に登記簿謄本(建物全部事項証明書)を確認するよう依頼するのがベストです。

築年数のチェック:昭和57年1月以降ならOK! でも、それ以前は?

住宅ローン控除の適用条件として、建物の新築年が昭和57年1月以降(1982年以降)であることが求められます。

ただし、昭和57年以前の建物でも「耐震基準に適合している」と証明できれば適用可能です。そのためには、次のいずれかの証明書が必要になります。
  • 耐震基準適合証明書
  • 既存住宅売買瑕疵担保責任保険の付保証明書(以下、付保証明書)
この2つの証明書のいずれかが発行される物件なら、昭和57年1月より古いものでも住宅ローン控除を受けられます。
しかし、ここで注意したいのが 「耐震基準適合証明書」「フラット35適合証明書」は別物ということです!

プロの不動産業者でも混同することがあるため、物件購入時には「どの証明書が取得できるのか?」をしっかり確認しましょう。

フラット35を利用するための適合証明書とは?

フラット35は住宅金融支援機構が提供する全期間固定金利の住宅ローンです。一般の金融機関よりも審査が柔軟という特徴から、利用を検討している方も少なくないのではないでしょうか。
なお、フラット35を利用するには、「適合証明書」を取得する必要があります。

フラット35の特徴

  • 審査金利=借入金利
  • 現在の住宅ローンがあっても売却予定なら返済比率に含まれない
  • 法人代表者でも決算書不要
フラット35適合証明書の発行基準には、以下の条件があります。
  • 長期修繕計画書(20年以上)がある
  • 管理規約がある
  • 新耐震基準である
旧耐震のマンションでも、住宅金融支援機構が定める基準を満たしていることが証明できれば適合証明書の取得が可能です。
ただし、そのためには新築時の設計図書等の書類が必要で、これらは管理組合や管理会社が保管していることが多いため、購入前に確認が必要です。

耐震基準適合証明書とフラット35適合証明書の違いに注意!

適合証の種類住宅ローン控除フラット35
耐震基準適合証明書×
付保証明書×
フラット35適合証明書×
中古マンションの販売図面に「適合証明書取得可」と記載されていることがありますが、これはフラット35の適合証明書なのか?それとも住宅ローン控除用の耐震基準適合証明書なのか?を必ず確認してください。

それぞれの適用条件は大きく異なるため、「取得できると思っていたのに、実は違った!」というトラブルを避けるためにもしっかりと証明書の種類を確認することが重要です。

まとめ

住宅ローン控除の適用要件
☑ 床面積50㎡以上(公簿面積)
☑ 建築年が昭和57年1月以降、または耐震基準適合証明書・付保証明書が取得できること

フラット35の適合要件
☑ 長期修繕計画書(20年以上)があること
☑ 管理規約があること
☑ 新耐震基準を満たしていること(旧耐震の場合は書類確認が必要)

適合証明書の種類を間違えると大きな誤算になりかねません!
物件選びの際は、不動産会社の説明を鵜呑みにせず 自分自身でも確認すること をおすすめします。

中古マンション購入を成功させるために

住宅ローン控除やフラット35をスムーズに利用するためには、物件の条件を事前にしっかりチェックすることが大切です。
不安な点があれば、専門家に相談しながら慎重に進めましょう!